2010.2.23 はりきり過ぎたAEDくん

突然心臓が止まった人が、AEDによって蘇生する事例を毎年何件か耳にし、助かってよかったとほっとさせられます。
しかし、実際にその場に遭遇した人は、AEDを使うべきなのか、どう使うのか、うろたえてしまう、という記事が先日も朝日新聞の一面に掲載されていました。
実際の場面を観てもらおう、というのも、今回の「防災小劇場」のねらいの一つでした。

2月11日(祝)に、一昨年の現代劇、昨年の時代劇につづいて昭和初期の近代劇サスペンス「メイ探偵心智心郎~津軽家の出来事~」が大入り満員で上演されました。

資産家の屋敷でのサスペンス。登場人物は主役の俳優と主役を逃した俳優、家政婦、執事、資産家の息子や娘や嫁たち、ご用聞きの酒屋さんやお米やさん。
劇の最中に、執事役の男性が胸を押さえて苦しみ出し、意識を失います。
劇は中断され、舞台監督が飛び出してきて「誰か、お医者さんはいませんか」と舞台に向かって叫ぶ。
舞台中央に座って観劇していた私と夫役の宮田先生とが、「はーい」と声をあげて立ち上がり、舞台に駆け上がり心肺蘇生。
酒屋さん役の人にAEDを持ってきてもらい、舞台上に流れる「通電します!離れてください!」の音声に合わせてボタンを押し、無事心臓は拍動を再開します。

今回の劇も、このようなAEDデモンストレーションや119の正しいかけ方、新型インフルエンザ予防の広報、灘区からのお知らせ、灘警察からの防犯のお話、などが盛り込まれながらストーリーが展開され、いくたびものどんでん返しの末、めでたく犯人がつかまりました。
劇の模様は、翌日の毎日新聞、神戸新聞、産経新聞の三紙に写真入りで紹介され、劇団員にとってとても嬉しいご褒美となりました。

防災小劇場
続く週末に神戸こくさいホールで行われた合唱のイベントでは、開会直前に倒れた人がいて、今回劇に出演していた人が救命を行い、すぐに救急車が到着して助かったと聴きました。
イベントは20分くらい遅れましたが、無事に開催されたそうです。救命の知識が順調に広まっているようです。

ほっとしていた昨日、谷眼科に設置していたAEDが、操作をしないのに突然作動をはじめ、診察中に「パットを装着してください!」などの音声が流れてびっくり。
はりきり過ぎたAEDくんが興奮のあまり突然目を覚まして動きだしたようです。
定期点検を兼ねて、チェックを依頼することになりました。