サカサマの世界

お正月にニュージーランドへ行ってきました。さまざまな発見があり、一度には書ききれないのですが、まずはサカサマ世界のお話を。

南島のマウントクックを見晴すハミテージホテルにチェックインし、日没を待って星空鑑賞ツアーに出かけた時のことです。

まず見えた一番星は、北半球ではなかなか見られないと言われる木星。一等星級の明るい星が西の方に輝いています。北の空には、見覚えのあるオリオン座が。・・でも、なんだか違う感じです。なんと!オリオン座がサカサマになって輝いているのです。南の空に、待望の南十字星を見つけました。これも、写真で見るのとはサカサマで十字架がひっくり返ったかたちです。すぐにはその理由が浮かばず、思わずガイドさんに質問してしまいました。

その答えは・・実に単純なものです。地球が丸いから。言ってみれば、その時私たちは、北半球から見ている時とはサカサマになって星空を見ていたのです。不思議の国のアリスのさかさまの部屋に入り込んだみたいです。南半球では星座が上下サカサマに見えること、ニュージーランドに来るまでは意識していませんでした。

でも、見えた星座をサカサマだと言うのは、北半球の住民の勝手な見解で、南半球の人たちにとってはいつもの星座なわけです。一方的な見方をしてはいけない、と、戒められたような気分でした。