2010年11月 のアーカイブ

町火消しの出初め式

2010年11月12日


小学校時代の同級生である友人がご自宅を片付けていて、珍しいものを見つけたと見せてくれました。

ご両親が30年前に浅草の助六という人形店で買われたとの記載のある火消し人形。纏と装束に「六番」と書いてあるのでちょっと調べてみました。

江戸時代、享保5年(1720年)に、隅田川から西を担当するいろは組47組と東の本所・深川を担当する16組の町火消しが設けられ、各組の目印として纏と幟が作られました。享保15年(1730年)にはいろは47組を一番組から十番組までの10の大組に分け、大纏を与えて統括し、より多くの火消し人足を火事場に集められるように改編されたとのことです。

町火消しは毎年正月の1月4日に、各組の町内で梯子乗りや木遣り歌を披露する初出を行いましたが、その始まりは万治2年1月4日(1659年2月25日)に江戸の上野東照宮で定火消しによって行われた出初めであったと伝えられています。明治維新後、明治8年1月4日に第一回東京警視庁消防出初式が行われましたが、その模様は歌川広重が明治8年に錦絵に描いていました。


火消し人形のモデルが、江戸時代の町火消しなのか、明治の東京警視庁なのか、作者に聴いてみないと謎です。